19|THU

2012. 1. 19|THU

18日、19日。体調不良で進行が芳しくなかった仕事をこつこつと進める。とりあえず、散らかった部屋が片付きつつあり、気が楽になったような頃合い。

映像をリッピング、コンバートしている間に、深沢七郎『生きているのはひまつぶし』を拾い読み。読んだものをわりとすぐに忘れてしまうほうなのだけれども、この本、というか深沢七郎の文章は俺にとっては忘れにくいもののようで、あ、知ってる、と何度も小さく落胆する。

ところで、今日、すごく莫迦なことに気が付いたのだった。俺は深沢の小説で『秘戯』がいちばん好きなのだけれども、ずっと「秘技」だと思っていて、Googleで「深沢七郎 秘技」で検索しても、自分の日記しか出て来ないから、なんだろう、どういうことだ、とずっと思っていたのだった。ものすごく阿呆である。恥ずかしい。気が付いて良かったよ。ちゃんと『秘戯』で検索したら、たくさん出て来た。

わりと朝早くから働いていて、20時前に眠気に負けて少し寝る。で、起きてしばらくし「iBooks Author」のことを知る。

これ、電子書籍という訳が良く無いのは、ついつい「書籍」という言葉にイメージを持っていかれるからで、もちろんその意味でも凄いのだけれども、それと同時に、「俺はウェブサイトじゃなくて、ほんとうはこういうのが作りたかった。簡単だし」という、つまり、ウェブサイトを作りたかったんじゃなくて、ウェブサイトしか無かったんだということに直面したというか……、ひと月ほど前「Webは(繰り返し)死に、インターネットが進化する – Goodpic」という記事を読み、「なるほど、そうだよなあ……」なんてぼんやりと納得していたことが、一気にクリアなビジョンで見えた感じがして……。

常々、なんでウェブサイトはもっと簡単に作れないのだろうか、と思っていて、BiNDとかそういうのがあるのは知っていたが、中途半端というか、単純にダサイと思っていたし、もっとこう、みんな映像とか音楽とか画とか小説(タイポグラフィ)とか簡単に良い感じにあれしたいのに、なんでこう……、で、ダサイのが嫌だから、俺は勉強して、出来得ることはしたいと思い続けてきたわけだけど、というところ(もちろん、入念の準備、そしてこのタイミングを加味して)の「iBooks Author」である。

まだどういったものかそこまで理解していないのだけれども、「Pages」とか「Keynote」の具合でインターネット(ウェブに非ず。ブラウザなんて無粋なもの、わたしは開かない)の海に船を出せるわけでしょう。そして「映像とか音楽とか画とか小説(タイポグラフィ)とか簡単に良い感じにあれしたい(加えて、それらを混ぜこぜにしたものも!)」ができるのでしょう。これはもう、書籍どうこうの話じゃないだろうね。経済的に、国の特性からして日本に朗報!くらいの勢いで俺は感心している(俺の中では、円城塔が芥川賞を受賞したのとかも、なんだか繋がっている)。「Webは(繰り返し)死に、インターネットが進化する」ってのはすごい言葉だな。

まあ、わかんないけどね。明日には「インターネット無くなれ」って思ってるかもしれない。だけど、今日とにかく、なんだか久しぶりに未来を思ったのだった。つづく。