3|WED

2009. 6. 3|WED

さて、昨日は丹波マンガン記念館での日々を特別書き残すつもりも無かったのだったが、やはりwebでの日記、読まれるものという性質を持つ以上、ある程度記しておくべきなのかもしれない、と、街に降り、少し落ち着いてから思ったため、以下、マンガン日記。

最初の来訪は5月23日の午後3時過ぎ。高嶺さんも到着したところだった。初日ということもあり、川から水をひいたり、高嶺さんが以前建てた小屋を掃除したりの一日。滞在の環境はおおまかに整う。夜、小屋には高嶺さんと俺の二人だけで、日が暮れると真っ暗の山奥、小屋に居ての作業しかできないため、高嶺さんがタイで購入したというLEDライト、これはイベント当日、誘導灯として使われてたのだが、それの試作品を作る。当初、電池とLEDを一つ一つはんだで接着する算段だったが、100個以上作らなければならないのと、はんだごてが不調だったため、電池に直接LEDを繋ぐという俺の案が採用され、一安心し就寝。午前1時ごろだったか。

24日。午前6時半ごろ起床。昨日、「朝、風呂に入ろう」と話していたのだったが、館長である李さんが作業を開始したため、風呂に入らず作業。杉の丸太の皮を6本剥ぐ。これは5月30日の「燃える世界遺産 〜マンガン・ナイトクルーズ〜」と同31日の「閉館・出版・鎮魂パーティー」にて用いられたステージを底上げするために使われた。昼過ぎまでその作業。途中、Gくんが合流。彼とは6月1日の夜に俺のバイクで一緒に帰ったのだが、とても良い出会いだった。

皮を剥いだ後、チェーンソーや斧を使い、「燃える世界遺産 〜マンガン・ナイトクルーズ〜」で火を焚く時に用いる薪を割る。

日が暮れて作業終了。深夜就寝。

25日。午前7時前に起床。昨日も風呂に入れなかったのだったが、灯油で動く給湯器と風呂釜とを繋ぐパイプから水漏れがあったためで、暗闇では作業できなかったため、俺は起きてすぐに風呂の応急処置。無事三人とも朝風呂に。昼過ぎ、SくんとTくんがやってくる。二人とも魅力的で、来て早々風呂のためのテント設営を手伝ってくれ、さらに今後スタッフが増えた際に用いる建物の掃除に行った際も、俺は「この程度で良いだろう」と思って次に向かおうとするも、「もう少しやらせてください」と徹底した仕事を心がけていた。掃除が終わり、「燃える世界遺産 〜マンガン・ナイトクルーズ〜」で用いるLEDライトを付ける杭を作る。当然ライトと同じく100本以上。半分ほど作り終えてその日は暮れた。もちろん、俺がしたことだけここには書いているが、李さんや高嶺さんによって別作業も進んでいる。この日の夜に、一旦帰宅。

再度訪れたのが29日の午後。もう杭は立てられ、ステージは出来ていた。この日の作業は多岐に渡り、詳細は覚えていないが、当初よりずいぶん増えたスタッフによって黙々と設営が行われる。李さんに直していただいた風呂も快調。就寝は明け方だったか。

30日。午前8時過ぎに起床。ひたすら残っている作業を。二階堂和美さんやレイ・ハラカミさんがリハーサルをしている最中もひたすら作業。クロスフェードするかのように開場。雨。薪がなかなか燃えずに苦労する。

深夜、雨は本降りとなり、観客はほとんど帰宅。午前3時過ぎか。『アロマロア エロゲロエ』で音響をしていただいた山中さんのDJで流れた忌野清志郎による『Daydream Believer』に泣きそうになる。翌日はステージを「閉館・出版・鎮魂パーティー」の様相にしなければいけないため、少し眠る。

31日。閉館日。もちろん朝から作業。「閉館・出版・鎮魂パーティー」。壇上に立つ李館長の姿に心を打たれる。李館長の著書、『丹波マンガン記念館の7300日』にサインをもらう。その笑顔と厚い手は男が惚れる格好よさだ。

バラシを行って、日暮れ、打ち上げ。疲労困憊でみな早々にダウン。何故か俺が一番最後まで起きていた。山が明らむ。眠る。

6月1日。俺が最後に起床。午前9時過ぎ。少し作業をして、高嶺さん発案でプールを作る。試行錯誤し、最終的に館長のトラックの荷台にブルーシートを敷きプールに。川の水はまだまだ冷たかった。水で遊んで疲れ、昼寝。夕暮れに起きる。夜は昨晩、みな早々に寝たので呑み直しといった様相。俺はGくんを送るために午後10時ごろそこを後にする。李さん、高嶺さんと握手し、去る。二人をはじめ、皆素晴らしい人達だった。Gくんを京都駅まで送り、そこでGくんとも握手。ついつい感傷的な筆致になってしまうが、とても良い顔をして彼は去って行った。きっとまた会うだろう。

以上がマンガン日記。まだ書きたいことは多々あるが、ひとまず。

『ニカセトラ』を聴きながら。そこにあった大きな喜び、大きな休息、美しい日々には愛を。しかしながら同時にあり続けた傷にも思いを馳せる。まだまだ自分が足りない。連綿と続く日々である。